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zoom RSS 石垣の一粒になる決意

<<   作成日時 : 2010/09/09 23:39   >>

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本日は、私が、この世に生を受けた方の誕生日。
(自らの意思で藤間喜也となった誕生日は3月5日)
せっかくの誕生日なので、生きる上で私が柱にしていることを
確認し、決意をあらたにしようと思います。

今更ながらですが・・・・
私にとって、
踊りという伝統芸能をやることは、学校での言語に関わる仕事と、
つながっているもので、どちらも同様に大切なものです。
(一般の人の家族と仕事の関係と同じかもしれません)
それは、一つには、何はさておき、自分が踊ることが
好きだからということがありますが、
いつの頃からか、
(多分しばらく日本を離れて帰国した頃からのように思うのですが。)
人間として生きている間に果たすべき役割ということ、
もしくはライフワークともいうべきものを
考えるようになりました。
そしてたどりついたのが「伝統と文化を次の世代へ伝えていく」ことでした。
その点において、二つはつながっているのです。

帰国して気になったことは、日本の社会が、
日本固有のものを省みず(言葉も含めて)、
国際社会という言葉の下に、諸外国(欧米)に同化し、
違いをなくすことをよしとする方向に加速していくように
感じたことです。
人間一人一人が違うということを尊重することが大切であるように、
本当の国際社会というのは、国それぞれがその文化・価値観の違いを尊重し、
異文化を意識しつつ良いところを分かち合っていくもので、
けして「同じになる」ことではないと思います。
ですから、これからの世界には、
今まで以上に母国語や自国の文化に対する認識が必要なはず。

けれど、
伝統芸能の世界にわずかでも身を置くと、その受容の少なさや、
後継者不足などを目の当たりにし、危機感に近いものを感じますし、
今の外国語(英語)偏重になりがちな社会を見ていると、
言葉の世界(日本語の)でも
似たような危機感を感じます。
そういう現状を見る中で頼まれもしないのに、
「言語と伝統文化次へ伝える」のが自分の役割だと
勝手に決めてしまったのです。

次の世代へ文化を伝えるといっても、私のような
微力な一人の人間がやれることは、
あまりにもささやかなものです。

例えて言うなら
―伝統文化や芸能=「お城の天守閣」を
それを支える無数の人たちの一人=天守閣を支える「石垣の一粒の
石や砂」になる。― 
  ということです。

それは
エコ活動や、世界の飢餓をしている子供たちを救うための活動にも似ていて、
一人でやってもたいした力にならないけれど、
その一人にまず自分がならないと何も始まらないということではないかと思います。
世界中の伝統文化や芸能というのは、
優れた一部の人たちにのみで受け継がれてきたのでなく、
それを支える、また、受容する私のような無数の人たちに
よって受け継がれてきたものだから。
その意味で、私が日本舞踊に費やしているお金も、
単に自分個人の踊りのために使っているのでなく、
間接的に、それは次世代に文化を伝えるための
投資だと考えています。

少しでも多くの人に母国語や伝統文化の大切さや良さを伝えていけるよう、
ささやかでも、地道でゆるぎない城の石垣の一粒になるべく、これからも
仕事と踊りに励んでいきたいと思います。

今の子供たちの多くの芸術的なお稽古事が、
ピアノやバイオリンにバレエといった西洋のものであるのが、せめて
その半分いや3分の1でも、三味線や太鼓といった邦楽や
日本舞踊またはお能といった和のものになる未来を
願いつつ・・・・・

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
まずは、お誕生日おめでとうございました!!
お元気で一つ御年を重ねる事が出来て、何よりですよね。何にもまして、まず健康に感謝だと最近は感じております。
今回の喜也様の「決意」を拝見し、凄いなって心から思いました。私、ただの一度もここまで物事を考えたことはないんです、恥ずかしながら・・。でも、仰る通りだと思いました。一粒の石があるからこそ、天守閣は支えられているのですね。私も、心に刻んで踊っていきたいと思います。素敵な考え方を本当に有難うございました!!これからも、宜しくお願い致します。
星子
2010/09/12 19:10
そういう風に言っていただくとお恥ずかしい。
文字にしてしまうと、何だか仰々しい感じにも
なりますが、古典芸能に携わっている方は、これに近いこときっと心のどこかで感じていらっしゃるのではないかと思います。
文字化したことで、この決意を忘れないように
自分を励ましていきたいと思っています。
yukiemi
2010/09/15 23:39

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