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zoom RSS ーお七に恋?ーその1

<<   作成日時 : 2013/01/03 22:30   >>

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あけましておめでとございます。
今年は、4月28日国立劇場で「藤曄会」が
開催される年です。久しぶりの本舞台に
一段とお稽古場が熱くなっております。

この舞台で、私は義太夫「櫓のお七」を
演じさせていただきます。
恋する男のために、罪人として処刑される
ことを覚悟で偽りの出火の鐘をならすという
情熱的な娘「お七」、そしてそれを「人形振り」で
表現するこの演目は、前々からやってみたい
ものでしたので、それが実現することはとてもうれしいことです。

とはいえ
次の本舞台にこれをとなると
「ほんとにこの演目でよかったのか」と
現実的なところでもやもやとした迷いが
ありましたが、
この演目で初めての振り入れのお稽古で、
私はお七という役にはまって
しまったようです。
その日同門の絢也さんに
こんなメール送っていました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お七の出の義太夫のお三味線の
音を聞いたら、「キュン」ときてしまい、
身体の中に変な反応が起きて?
そういう迷いも吹っ切れた感じでした。
お七の何かが私の中に入ったのか?
踊りの神様が何かふらしたのか
「私はお七になるんだと」という気持ちに
すっぽりと入ってしまいました。
お七がとても愛おしく感じられます。
始めの振り入れでこういう気もちになったことはなく
ちょっと怖い気もします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
振り入れが始まってから、単に常識を超えたような
情熱で行動をする稀有なキャラクターという最初の
お七の捉え方とは違う思いで、向かいあっている私がいました。

まるで私は七という役に恋をしているよう^^
恋をすると人間、その人のことをより知りたい!
と思うのが常で、お七のことをいろいろ調べてみました。

江戸時代に一応実在した「お七」という娘
(研究者の中にはその実存も怪しいという説を唱える人もいる)
とその娘が恋故に付け火をし、16歳で処刑されたという
事実に基づいて、その後井原西鶴の「好色五人女」
の一人として描かれたということは、良く知られていることですが、
その後実に様々な人に、様々な形でストーリーが作られ
演劇化されるに至っても、バリエーションを作りつつ
いくつものお七ものが出ていることがわかります。

なぜお七を題材に、変容しつつも、これほどまで多くの作品ができたのか。

それは多分、16歳の娘が恋のために付け火をしたことが
よほどセンセーショナルであったと同時に、
死を覚悟で起こした行動とその一途さが
多くの人に強い同情を誘い、そのために
時代が下がるにつれ美化され、より愛されていったのでは
ないかと思います。
人形浄瑠璃(文楽)「伊達娘恋緋鹿子」になると、
恋のための付け火が、恋人の窮地を救うため、
付け火でなく出火の半鐘を鳴らすという
より美化された形に変容してきて、以後歌舞伎や舞踊もその形
を踏まえたものになっています。
「判官びいき」ではありませんが、
昔から日本人は悲劇のヒーローに弱い。

少なくとも、文楽や舞踊のお七はそうした
人々が同情を寄せた上で成り立った
恋しい人のため死をもかえりみない一途で純粋な娘
という役どころであり、それを大切にして
私は、お七を踊りたいと思っています!
(新年の決意宣言^^)

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