日本の「あお」

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浅草橋のお稽古場に行く途中、両国の江戸東京博物館によって
特別展示「写楽幻の肉筆画」を見てきました

松本幸四郎さんだの、市川団十郎さんなどの有名な
歌舞伎役者のご先祖様の絵にもずいぶんお目にかかった。
見得を切っているときの表情や、手脚の動きなど、
今の役者さんが舞台でやっているときみたいに
「ばしっ」ときまっている。
美人画を始めとする、当時の女性の絵は、
やはり首筋、うなじの線がすごくきれいで、
色気があるなあとか、確かに、女性たちは手を使う必要の
ないときは、袖から手をあまりだしてないなとか、
でも着物の着方そのものは、今より、襟元などもゆったりとして、
ゆるく着ているなどと、踊りと関係していることに、
自然と目がいってしまう。

でも、浮世絵を見て、いつも純粋に美しいなと、実感するのは
風景画の空や川・海によく使われている独特の藍色がかった
なんともいえない深い青の色。
この青は、西洋の油絵にはないし、
現在の日本の生活の中にも、なかなかお目に
かかれなくなってきている、伝統的な日本の青なのだと思う。
浮世絵の風景画の中で、この青に、
独特な伝統的「紅色」と組み合わせられているのも、美しい。

アメリカに在住していたとき、浮世絵の展示会が現地の
美術館で開催されていることがあり、友人たちといっしょに
いったときに、アメリカ人の友人から、
「あの青の色は、微妙で不思議な美しさだ」
といわれ、
「これが日本の伝統的青だよ。」
と自分のことをほめられたみたいに、
誇らしげに答えたことを思い出す。

そうこれは、一番美しい青の色だと私は自負している。

藍染の青、老舗の暖簾や、はっぴの青、藍色の浴衣
そういう「あお」にも通じる日本の伝統のあおい色である
浮世絵の青。
日本の色「あお」を大切にしたいなと
浮世絵を見るたびに思う。

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