たまゆら草紙

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zoom RSS 下浚いを終えて

<<   作成日時 : 2011/08/04 21:19   >>

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二枚扇子をちゃんと扱えるようにという
思いが高じすぎて、いつのまにか
二枚扇子を失敗したら、踊りを覚えていないぐらい
恥ずかしいことで、それでは舞台で浦島を踊る資格
はない、お稽古したことが全てが無駄になるのだと
勝手に思い込み、追い込まれていたようです。
二枚扇子の扱いは、やや
フィギャースケートの3回転ジャンプにも似ていて
確率100パーセントで完璧に
ということは不可能なことだと頭でわかっていても、
私がこれまでビデオで見た「浦島」を踊っている舞踊家さんは全て
ミス無く二枚扇を扱っていたため、ああいう風に踊れなければ
だめなのだと思うようになったのかも知れません。

ですから
先日の下浚いで、お稽古のときよりも
お扇子の扱いがうまくいかず、だめだった後の
私の落ち込みは尋常ではありませんでした。
どれだけ稽古しても、失敗しないと保障がないということと、
失敗すれば今まで努力してきたことも
無駄になるということを感じたからです。
「稽古は裏切らない」
ずっと今まで信じてきたことが、信じられなくなった瞬間でした



八方ふさがりの苦しさと、舞台でお扇子を失敗したら
という恐怖から舞台に出たくないという思い、
逃げ出してしまいたいと言う思いを
胸の中に溜め込んだまま次の日のお稽古を迎えました。

お稽古の前、師匠の達也先生に舞台で踊ることが怖いと言う
気持ちを正直にお話し、先生からそれについてお話して
いただき、二つのことに気づきました。

まず一つは、次の師匠の言葉です。
「(もちろん、失敗無くできるよう最大の努力はしないといけないし、
失敗無くできればそれが一番だけれどという前置きをしてから)
百発は百中といわれるような舞踊家だって舞台で二枚扇子のところで
落とすと言うことはある。100パーセント失敗なくなんていうことは
誰にもできることじゃない。だから失敗のないことをひたすら
目指す必要はない。」

わたしは、大きな考え違いをしていました。
どんなに優れた舞踊家さんでも不可能なことを
何とかしてこの数ヶ月でやろうと考えていたわけです。
おかど違いで、自分に変なプレッシャーをかけていたのです。
それはむしろ、傲慢ですらあることです。

もう一つは、
それに、二枚扇子を失敗無く扱うことが踊りの目的ではないでしょ。
それはあくまで踊りの一部でしかないのだから、むしろそればかりに気を
とられて踊りが小さくなったら本末転倒。
それよりしっかりとした踊りをするためにもっと大事なことがあるでしょ。」

といういようなことを師匠がおっしゃったとき、
大切なことを忘れていたことに気づきました。

ああそうでした!
私は浦島と言う踊りをやっているのであって、
二枚扇子の曲芸をやっているのではない。
ゆったりとした落ち着きのある
より良い踊りをするために、師匠にたくさんご指導いただき
たくさんお稽古してきたのだから。
私が最も大切にして踊っていかないといけないことを忘れてはいけません。

そして
しっかりお稽古して、ちゃんとお扇子を扱える人が
舞台で失敗するのと、できてない人が失敗するのとは
見ていて違うから。普段きちんとできていれば、
もし失敗しても踊りは乱れない。
自信をもって怖がらずにやりなさい」
とも

先生の言葉を聞いているうちに
気持ちがすっと軽くなりました。

師匠は「やはりすごいな」とも思いました。

今、失敗を恐れる気持ちが全くないわけではありません。
でも、もう「恐怖」から逃げずに、
「浦島」を踊ります。
これまで「浦島」を踊ってきた大勢の方々が
この恐怖と戦って舞台にのぞんできたように。

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今回の流派の浴衣・ 帯は、男の踊りなので後見結びに{%下降webry%} ...続きを見る
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2011/08/16 19:47

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
喜也さま、御無沙汰しております、星子です。「浦島」の舞台も直前ですね。お扇子使いの大変な曲ではありますが、お扇子がメインではないし、喜也さんの「浦島」を踊って下さいませ。実は、ウチの師匠も以前舞台でこの曲を踊られ、お扇子の所でちょっとうまくいきませんでしたが、そんな事を忘れるくらい、見事な「浦島」を踊られました。
大丈夫!!大らかな九州女の心意気で、楽しく踊ってくださいね。応援してますよ!!
星子
2011/08/06 11:16
星子様
心強い応援メッセージありがとうございます!
何が起きても「浦島」を踊っている
ことを忘れずに舞台をつとめたいと思います。
yukiemi
2011/08/06 14:47

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